テノール歌手 芹澤佳通 公演前レポート解禁!

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1119日(土)早稲田奉仕園スコットホールで開催される、テノール歌手芹澤佳通さんのソロリサイタル『UNLIMITED/限界突破リサイタル C→F』〜いつからそれが限界だと錯覚した?〜 まで、あとひと月ほどに迫ってまいりました。

 

今回は、すべてが規格外のリサイタル『UNLIMITED限界突破リサイタル C→F』の魅力を深掘りしていきます!

 

まずは『UNLIMITED/限界突破リサイタル C→Fの主役でもある、テノール歌手芹澤佳通さんのプロフィールをご紹介いたしますね。

芹澤佳通/テノール歌手

Yosimichi Serizawa

 

国立音楽大学音楽学部声楽学科およびボローニャ国立音楽院声楽コース卒業。

2007年に「第38回イタリア声楽コンコルソ」にてミラノ大賞(第1位)を受賞したことをきっかけに、翌年「入学可能な外国人は5名まで」という狭き門を突破しConservatorio di musica Giovann Battista Martini Bologna(ボローニャ国立音楽院)に留学する。在学中は学内コンクールにおいて第2位受賞や、音楽院が主催する演奏会のほとんどに出演するなど実力を認められ、卒業試験では満点にてディプロマを取得する。

 帰国後はオーディションに積極的に挑戦し、2015年には世界的な指揮者である小澤征爾指揮、ベートーヴェン「第九」にてソリストとして出演する。2018年には第九アジア初演100周年を記念した「第37回なるとの第九」においてもソリストとして選ばれるなど、第九のソリストとして高い評価を得ている。

 オペラでは、2017年の二期会創立65周年・財団設立40周年記念公演R.シュトラウス「ばらの騎士」に動物売り役として二期会デビュー。その翌年には早くも同プロダクションにてプッチーニ「外套」の主要キャストであるルイージ役に選ばれ頭角を現す。2020のグランドオペラ国内共同制作プッチーニ「トゥーランドット」では、有名なオペラアリア「誰も寝てはならぬ」を歌うカラフ役を演じ、2021年東京二期会オペラ劇場ワーグナー「タンホイザー」では、タンホイザー役という自身初のタイトルロールに抜擢されるなど、主役級の役柄を歌うプリモテノールとしてそのキャリアを築き始めている。

20214月はに来日予定だった外国人歌手の代役として、急遽オペラ界のレジェンド、リッカルド・ムーティが指揮するヴェルディの歌劇「マクベス」にマクダフ役にて出演することとなる。数々の偉大な歌手と共演してきたマエストロ・ムーティの厳しい要求に短い稽古期間にも関わらず見事応えてみせその重責を全うした。

 最近ではYouTubeにて「とあるテノールちゃんねる」を運営しており、そのなかでも【とあるテノールが「夜の女王のアリア」を全力で歌ってみた!】は個人が演奏したクラシック音楽としては異例の11万回再生を超えている。

東京二期会会員

 

YouTubeとあるテノールちゃんねる

Twitter:@Yosimicio

 

輝かしい経歴と確かな実績を兼ね備えたプリモテノールである芹澤さん。真面目で誠実なお人柄も含め、様々な現場で厚い信頼を置かれています。筆者も、2020年の東京二期会公演『フィデリオ』で、カヴァーキャスト同士としてたいへんお世話になりました。

 

ちなみにプロフィールにも書かれていた、11万回の再生を超えた「夜の女王のアリア」の動画はこちらになります。

とあるテノールが「夜の女王のアリア」を本気で歌ってみた! Der Hölle Rache kocht in meinem Herzen

あらためて聴いてみると、凄まじい動画です……

 

本来「夜の女王のアリア」は、ソプラノの中でも超高音域と細かい装飾歌唱を得意とするコロラトゥーラ・ソプラノがレパートリーとするアリア。

 

対して芹澤さんが舞台で歌ってこられたのは、『トゥーランドット』カラフ役や『タンホイザー』タイトルロールなど、分厚いオーケストラを越える強靭な声と豊かな響きを併せ持つスピントからドラマティコにかけての役柄(※もちろんテノールです)

 

コロラトゥーラが競技用の自転車だとしたら、スピントからドラマティコはトレーラーを運ぶ大きなトラックや建築現場で活躍する重機……と喩えると、その違いがおわかりいただけるでしょうか。

 

軽い自転車なら、くねくねと曲がる道や細かなスピンも比較的スムーズに運転していくことができますが、大きなトラックや重機が同じようなことをするのは至難の業です。

 

にも関わらず「競技用の自転車にとっても難易度の高いことを、重機で軽々とやってみた」というのが、この動画の凄まじさと魅力なのです。しかも、声種を超えて。

 

芹澤さんの豊かな響きを持つ力強い声が、精緻な技術を駆使しながら最高音の3点へ音に駆け上がっていく様は、巨大なデコトラが細かく華麗なスピンを次々に決めるような壮絶な場面が浮かんできます。

 

そう、芹澤さんはひたすらに声の道を極め続けた末に、強靭な声と精緻な技術を併せ持つ超人級のテノールに自らを高めていったのです……

 

【告知】UNLIMITED限界突破リサイタルC→F【前編】

 

【告知】UNLIMITED限界突破リサイタルC→F【後編】

 

そんな芹澤さんのリミッターを超えた魅力と迫力を存分に味わっていただけるのが、今回の『UNLIMITED限界突破リサイタル C→F』。

 

プログラム全8曲はいずれも最高級の難易度を誇るものばかり。

 

あまりにも超難曲が揃いすぎて、超人オリンピックか、天下一武道会なのかな?というラインナップです。少年ジャンプ感が溢れ出ています。

 

以下、プログラム全8曲を掲載いたします。

 

【プログラム】

モーツァルト:歌劇「ポントの王ミトリダーテ」より

美しい月桂樹の冠を頂いて

Se di lauri il crine adorno

 

ロッシーニ:歌劇「ゼルミーラ」より

あの獰猛な野獣が鉤爪を持っている限りは

Mentre qual fiera ingorda

 

ドニゼッティ:歌劇「連隊の娘」より

ああ友よ、なんて楽しい日!

Ah mais amis!

 

ロッシーニ:歌劇「ゼルミーラ」より

懐かしい土地よ

S'intessano agli allori Terra amica

 

休憩(20分)

 

ロッシーニ:歌劇「アルジェのイタリア女」より

美しい人に恋焦がれ

Languir per una bella

 

ベッリーニ:歌劇「ビアンカとフェルナンド」より

多くの悲しみに

A tanto duol

 

ベッリーニ:歌劇「清教徒」より

裏切られたと信じていた不幸な乙女よ

Credeasi misera

 

ロッシーニ:歌劇「セビリアの理髪師」より

もう逆らうのはやめよ

Cessa di piú resistere

 

あまり馴染みのない曲ばかりかもしれませんね。それもそのはず、技術的にも音域的にも再現があまりにも難しすぎて、今の時代のメジャー曲になりきれなかった曲が並んでいるのです。

 

ただ、このプログラムは決して奇をてらったものではなく、芹澤さんが真摯に自分自身という楽器と音楽性に向き合って選び抜いたもの。

 

おもに19世紀前半のイタリア音楽界を牽引した作曲家たちが残した超難曲8曲が並ぶプログラムは、学術的にも高い価値を併せ持っています。

 

しかしながら、当の芹澤さんご本人はいたって謙虚に「声の持つさまざまな可能性をひとつの娯楽として楽しんでいただけたら、それだけで僕は充分です」と語っておいでです。

 

世界的に見ても類のない、まさに前人未到の挑戦に、軽やかに踏み出そうとされています。

 【告知】UNLIMITED限界突破リサイタルC→F【ちょっと出し】

 

そんな芹澤さんの熱い挑戦を後押しするのが、Laboratorio141の皆様です。

バリトン歌手の石井一也さんが率いる声楽家集団Laboratorio141は、プロの声楽家がそれぞれの声の魅力を存分に発揮しながら、現代日本の合唱曲を演奏するという試みに挑戦し、コロナ下のクラシック音楽界に大きな一石を投じました。

 

石井さんの盟友でもある芹澤さんは、その過程においてLaboratorio141の活動を成功に導くために力を尽くしておいででした。

 

そう、今回のコラボレーションは、Laboratorio141の皆様との深い信頼関係を基盤としているのです。

 

男声合唱は全8曲のうち、なんと6曲で登場されるとのこと。

 

こちらも『UNLIMITED/限界突破リサイタル C→Fの聴きどころです!

 

 

そしてピアニストは、イタリアでの音楽経験が豊富な齋藤菜緒さん。

 

豊かな音楽性とイタリアの様式感を受け継ぐピアノの音色が『UNLIMITED/限界突破リサイタルC→Fに挑む漢たちを支え、力強く牽引していきます。

 

 

またリサイタル後半に演奏が予定されているベッリーニ作曲『清教徒』から「裏切られたと信じていた不幸な乙女よ」では、新進気鋭のソプラノ歌手田井友香さんもエルヴィーラ役として登場されます。

 

こちらも楽しみですね!

 

最強の布陣でお届けするテノール歌手芹澤佳通ソロリサイタル『UNLIMITED/限界突破リサイタルC→F』。

 

1119日(土)、早稲田奉仕園スコットホールで14時開演です。

 

残りひと月、本番に向けて出演者の士気も高まってきています。

 

 

最後に、『UNLIMITED/限界突破リサイタル C→Fに臨む芹澤さんの言葉をご紹介させていただきます。

 

──「限界は自分の心が決めるもの。誰でも覚悟を決めれば、乗り越えることができるんです。」

 

あなたも熱い演奏と共に、心の中の限界を突破しませんか?

 

行こうぜ! ピリオドの向こうへ!!

 

テノール歌手 芹澤佳通ソロリサイタル

UNLIMITED/限界突破リサイタル C→F 

〜いつからそれが限界だと錯覚した?〜 

 

日時:20221119(

開演:14:00  (開場 13:30 

会場:早稲田奉仕園 スコットホール

 

【出演】 

芹澤佳通(テノール歌手) 

齋藤菜緒(ピアニスト) 

Laboratorio141 (男性合唱)

田井友香(ソプラノ歌手)

 

主催:合同会社PME       

後援:

一般社団法人 姫りんご

一般社団法人 日本クラッシック音楽協会

相互扶助企画TEATRO GOLOSO 

 

【チケット】 一般4.000円 学生2.000円 (全席自由) 

【チケット取扱い】  eプラス・公式ホームページより

 

*こちらの特設サイトもあわせてご覧ください。

 

公演間際となると、予約が混み合います。お早めのご予約をお待ちしております。

 

一同、皆様にお会い出来ますことを楽しみにしております。

 

 

ライター:小暮沙優(ソプラノ歌手)